アクビル売りのおじさん
イスタンブールの乗り物にもプリペイド・カードのような制度がある。
アクビルというものにポイントを入れて、乗る度に支払いをするのだ。
それは、プラスチック製で小さなフライパンのような形をしており、底の部分にボタン電池様のものが埋め込まれてある。フライパンの柄を持って使用する。
それを使わず、ジュトンというコインを買って、改札口に入れ通る人が半分以だった。
が、アクビルを使用する人々もいた。
投入口の側に丸い金属部が貼り付けられており、その真ん中に小さな突起がある。
それにアクビルを押し付けてると電子音がして、使用金額と残高が小窓に提示される。
デポジット(保証金)は、400円ぐらいだったと思う。
しかし、ガイドブックに書いてあったほど普及していない気がした。
アクビルの充填は主要駅でなければできないのに、トラム乗り場には必ずジュトン売り場がある。だから、現地の人の多くはジュトンを使用しているように見えた。
ジュトン売りはたいていおじさんで、ときどき青年だった。女性は一人も見かけなかった。
これがイスラム教からくるものなのかなと思った。
それに対して、駅の警備に当たる人には女性が少なからずいた。
古くからある職業と、新しくできた職種で、男女比が異なるのかなと考えたが、確かめていない。
どうなんだろうと思った。
こんなことを確かめられないのが、観光ガイドなしの旅行の欠点であり、語学力不足の旅行者の弱点だ。
ただ、疑問を感じる前に先回りされて何もかも説明されたり、考える前に質問ができて疑問を解消できるのも不幸だと思う。
学びて思わざれば即ちクラシ。思いて学ばざれば即ちアヤウシ。…だけど…


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